文科系 humanities course 2004 7 27
今のままならば、21世紀前半には、
従来型の文科系の人間は、不要となるでしょう。
その理由は、コンピューターが、さらに、もう一段階の飛躍をしていくからです。
現在の旧式のコンピューターでも、文科系の仕事を奪ってきたと言えます。
会社においては、庶務や総務の仕事を、コンピューターが代行するようになってきたでしょう。
それでは、文科系の人間は、まったく不要かと言えば、それは、誤りです。
たとえ、新しいコンピューターができても、コンピューターができない仕事があります。
それは、決断し、責任を取る仕事です。
これは、いくらコンピューターが進化しても、無理な仕事です。
そういうわけで、文科系のエリートが必要となってくるのです。
コンピューターの時代には、文科系のエリートが要求されるのです。
しかし、今までの日本は、文科系のエリートを養成してこなかったのです。
日本の大学は、難関の入学試験を突破すれば、
後は、遊んでいても、卒業できました。
それでも、問題なかったのです。
企業の現場においては、
マニュアルに基づいて行動する「マニュアル人間」が必要とされてきたのです。
ですから、マニュアルを理解する程度の頭脳があれば、十分だったのです。
しかし、もう、そういう時代は終わるのです。
マニュアルに基づいて行動するのは、コンピューターとなるのです。
「マニュアル人間」の仕事を、コンピューターが代わって、行うようになるのです。
そういうわけで、従来型の文科系の人間は、不要となるのです。
今後、文科系の人間に要求される能力は、
膨大な情報から、価値ある情報を見抜き、
それに基づいて決断と行動をし、
その結果に対し、責任を取る能力です。
これが、21世紀の「リテラシー」となるでしょう。
21世紀は、リテラシー革命が起きていくでしょう。
これからは、本当の「文科系エリート」を養成していく時代となるのです。
大学が、「企業に就職するまでの待機期間」である時代は終わるのです。
本当の大学教育が必要とされる時代が来るでしょう。
「リテラシー」(literacy)
教養があること、読み書きの能力、識字能力